オトコの腐ったようなやつ

腐ってます。小説・コミックの感想、ゲームプレイ日記などが中心。

電車のリハビリと課題図書その2

小雨が降るなか、夏休みの予定通り鎌倉へ。別に何をするわけでもないのだけれどちょっとぶらぶら…と思ったら行きの電車が通勤時間帯並みでその気を無くし、あらかじめ決めていたお店だけ行って終了。休みになってから1回も電車に乗っていなかった、というかほぼ外出もしていなかったので、いいリハビリになった。長いこと外界と接していないと怖くなるんだよね……引きこもり適性が高いのも考えものである。

さて、課題図書その2は「ワンダーフォーゲル」/草間さかえ
(読んだのは紙の本だけれど、特典付き電子版を貼っておく。ガッデム。)

草間さんが山屋の話?と思ったら、ワンダーフォーゲルって元々は野外活動全般を指すのね。自分の中では登山部とイコールだった。思い込みとは怖い。

しかし読み始めても一向に野外活動らしきものは行われず、あれ、これ今市子作品だったっけと思うような叙述が続く「みえない友達」を読み終えて、ようやく気づく。この話は表題作じゃないのか!

子供の頃にあるあるのイマジナリーフレンドの話かと思ったらイマジナリー、妄想よりもぞくぞくするほど怖い現実の話だった。思い込みとは本当に怖いものである。そしてそれを二段構えのオチで持ってくる構成力もさすが。ただ、BLではあるけれどそこに主眼を置いてないというか、難解でそちらを理解するのに集中してしまった。

それに比べれば表題作はもう少しBLしていた。閉所恐怖症で野外活動せざるをえない攻めと、人の思考を読み取ってしまいやすい(超能力とは断定していない)受け。ただこちらも少し複雑な部分があり、怪異めいた受けの能力を謎の人物を絡ませながら引き込んでいくのだが、BLとしての引力があるかというと…うーむ。私は好きだけれど、わかりやすくはないかもしれない。あ、でも基本室内にいられないんだから童貞に決まっているでしょう、と赤面する童貞は非常に萌えました。

総評すると、掲載誌はNemuki+かウィングスかな?という1冊でした。