オトコの腐ったようなやつ

腐ってます。小説・コミックの感想、ゲームプレイ日記などが中心。

2021年宝塚観劇の振り返り

2020年はコロナの影響で長期にわたる休演期間があり、2021年はその失われた観劇機会を失わないようにフルスロットルで観劇した。それでも何回か観劇の機会は失われてしまったけれど、大劇場公演は昨年宝塚大劇場で見たアナスタシアを除いて一応すべて見ることができた。ので、自分的な覚書として好みの順に並べてみる。なお、ジェンヌさん個人の評価ではない。

  1. 桜嵐記
    緞帳前事件を差し引いても滅びの美学というか…構成、演出、ぴったり過ぎる宛て書きでそこに生きていたキャスト…四条畷の美しいシーンは一生忘れない気がする。
  2. ロミオとジュリエット
    これは宝塚大劇場1回と配信1回しか見れていないのだが、話を知っていてもやっぱり引き込まれてしまう物語と、過去のロミオとジュリエットと見比べてもメインキャストがこれ以上ないハマり具合。
  3. アナスタシア
    これも宝塚大劇場でしか見ていない(3回見たけれど)。ロミオとジュリエットほどキャストを選ばないというか、トップ娘役が歌うまである必要はあるけれど、普遍的な、ディズニー的世界観の美しい物語。
  4. fff
    正直物語はストレートにはわかりづらくて、1回見ただけだと理解しづらかったのだけれど望海風斗のパゥワーで運命とともに不幸をねじ伏せる。今反芻すると、この歌唱力が図抜けていたコンビを目の当たりにできたこと自体が奇跡。
  5. シャーロックホームズ
    原作を読んだおかげでものすごく楽しめた生田先生のホームズ同人誌。潤逆に読んでないと真風涼帆を眺めるだけかもしれない。そして潤花のよさがいまいち理解できていなかったのだけれど、デリシューも含めてこの公演で彼女の陽のパワーがすごく肌で理解できた。
  6. 柳生忍法帖
    原作のエログロを見事に蒸留・昇華して宝塚版に仕立て上げた。ただやっぱりダイジェスト感が強くて舞空瞳の影が薄すぎる。
  7. シティハンター
    何も考えずに楽しめるけど詰め込みすぎとセクハラ描写がどうしても気になって、物語としては楽しめる範囲になかった。
  8. アウグストゥス
    ポンペイアの生涯は驚いたけど1回限りのギミックでもあるし、華優希の退団公演はラブラブしてほしかったのよ。あまりにその…静かなシーンが多くて正直寝落ちしかけた。

となんとなく順番をつけてみたけれど、1~3と6~8は僅差だし、トンデモであっても駄作に感じた作品はなかった。

外箱でも「Nice work if you can get it」「ダルレークの恋」「ホテルスヴィッツラハウス」「ほんものの魔法使」「ヴェネツィアの紋章」「VERDAD!」「マノン」「婆裟羅の玄孫」「銀ちゃんの恋」「哀しみのコルドバ」「川霧の橋」「プロミセス・プロミセス」「バロンの末裔」とたくさん見れた(全国ツアーや大阪、博多でしかやってない公演もあるのでそりゃあ金欠になりますわ)。コロナ禍による影響か、再演ものの多さが目立つが、宝塚ビギナーとしては名作の再演はうれしい限り。来年もネバセバ、王家、トプハ、ブエノスアイレスの風の再演が発表されているので、できる限り外箱も見たい所存。