おおよそ20日程度、75時間でクリアした。トロコンや新しいストーリーが含まれない周回は興味ないのでここで終わったけれど、もっとやろうと思えば100時間はかかるであろうゲーム。昨今、RPGでもプレイ時間が短くなりつつあるのにこれだけのボリュームを作ってそれが売れる、なんだか嬉しい。
全体的にはとてもよくできた、ペルソナを自ら換骨奪胎したゲームだった。
システムはほぼペルソナ(短いスパンでの目標設定、探索、コミュニティ、コミュニティに必要な主人公のパラメータ、戦闘システム)、そのうえで選択肢によるコミュニティの上げ幅に差がなく必ず上がるだとか、恋愛システムがないだとか(これは好みによるとは思う。ただ個人的に行為を寄せてくれているキャラはいるけれど筋書き的にも恋愛している余裕はないので、これは自然でもあり、ちょっと寂しくもあり。)、細かく調整が入っている。
システムで大きく異なる点は、ペルソナ合体がないことと、主人公だけがペルソナを付け替えられるのではなく、アーキタイプ、いわゆるジョブシステムなので自由に付け替えられるシステムかなと。これはペルソナにない新鮮さ!と思ったんだけれど、キャラごとにステータスが大きく異なるし、育てるのもそれなりに大変なので、結局使うアーキタイプが偏ってしまうのはちょっともったいなく感じた。
ストーリーの流れはペルソナっぽいが、日常生活から入るのではないガッツリファンタジーだからこそ見えている長いスパンの目標や目的がはっきりあるし、学生生活ではないので、日付による進捗が推測しにくくなっていて、それも先の見えなさに繋がっていてよい。そしてタイトルにも込められた、創造した物は幻想ではあるけれど、創造したものが現実世界に影響を与え、幻想を現実に変えようとする力がある、欲望や不安も原動力に変える意思や力が人間にはある、というのは、現実世界に生きているときれいごとに聞こえてしまうのだけれど、こうやってゲームや読書をした体験は私の中に生きて、何かが変わっている、それは確かなこと。そう願いたいしそうありたい。クレジットに入れてもらったしね!(プレイするときは本名推奨)
さて、クリアでなくリタイアしたゲームを1つ。それは「Backpack Hero」。Backpack Battlesと同じようなバックパックにアイテムを詰めて、ローグライクに街に潜っていくゲーム。好きそうと思って買って、確かに序盤は面白かったんだけど、バックパックの拡張性の低さがちょっと致命的で…どんどんアイテムはロック解除されて色々試したいのに、アイテムをあまり持てないのは、うーむ。あと日本語訳が絶妙に不親切で、同じセンテンス内で説明口調からいきなり怒ってんの?みたいな文体まで混じっててうーむ(まあこれはインディーならよくあることだけれど)。そして最も大きな理由はバグで落ちる!以上!
そういやメタファーは一度も落ちなかったし途中で一度も嫌にならなかったな…やっぱりデバッグや調整しっかりしてるんだろうな。高いには高いだけの理由があるね(ないこともあるけど)。