オトコの腐ったようなやつ

腐ってます。小説・コミックの感想、ゲームプレイ日記などが中心。

夏休み最後の課題図書

今日はジムに行ってグラブルのイベントへのやる気を高めようと思っていたのだが、昨夜の2時までスプラトゥーン2をやったうえに3時まで本を読んでいたせいか、頭痛と吐き気が強くて一日中だらだらしていた。休み最後の一日をこんなふうに過ごしてしまったのは少しもったいない気もするけれど、逆に言えば休みでしかできない過ごし方なのでよしとすべきか。ああ、明日からはこんなふうに気が向いたら本を読んだりゲームをしたりできないのね…2日間だけだしお仕事頑張りましょう。

さて頭痛になりながらも読んだ最後の課題図書3は「2119 9 29」/凪良ゆう。

2119 9 29 (ショコラ文庫)

2119 9 29 (ショコラ文庫)

 

 「ショートケーキの苺にはさわらないで」の阿部ちんがメインのスピンオフ。前作では傷心旅行かと思われるくらい旅先の移動中にも関わらず号泣してしまったので覚悟して読んだのである。(この夏、覚悟してばっかりである)

前作よりも15年ほど後の世界なので、戦争が引き裂くことがないとわかってるのは精神的に楽だったが、ドール(裏ドールだけでなく全般)が粗雑に扱われる部分は読んでいて少し辛かったのである。この先、AI技術が発展してドールが本当に世の中に普及できそうなだけに。

ただ、そんな仲で裏ドールを預かることになった阿部ちんのおかしくも紳士なオタクぶりはオタクであることを卑下せずコミカルに描かれていて、いやあ、阿部ちんはほんとにいいキャラである。太ったままでもいいのに!

そのおかげもあってか、色々な事件があってもそれほど涙腺に来ずに読み切れそうかも、と思っていた時期もありました。エピローグからのタイトルコールは卑怯でしょ…!涙腺に一気に押し寄せてきて思いっきり泣いてしまったのである。前作ではいつか終わるその時までともに歩み続けることになったけれど、今作は阿部ちんに合わせた終わりになっていて、対称的ではあるけれど幸せな終わりだったので良しである。幸せならいいんである。

前作のカプも、それから新しく隠れドールも登場して、元の作品の続きも少し楽しみつつ次のスピンオフを期待できるのも嬉しい。めったにスピンオフを望むことはないんだけれど、このシリーズはお願いします!

アンドロイドと人間の恋とかが好きな人は読んで損しないはず。むしろ心配すべきは人前で読んだりしないことである。