オトコの腐ったようなやつ

腐ってます。小説・コミックの感想、ゲームプレイ日記などが中心。

今週はやる気ありません宣言

定期を忘れてしまった。3回分の昼食代並の痛い出費。

電車が2割ほど空いていた。だからって座ることはできないが、

大人も夏休みを取り始めたと見える。

以上により「なにやってんだろ、自分……」と無駄に倒置法を使って

サボタージュしてしまいたくなったが、真面目系クズらしく、

会社には行ってだーらだらと仕事した。どうせ客も休みだし。クズである。

 

ブログを書いていない間、何冊か本を読んだが、あたりはずれが大きく、

かつあたりがすこし少なめだった。その中で面白かったのは、3冊。

まずは「くさい食べもの大全」/小泉武夫

くさい食べもの大全

くさい食べもの大全

 

もやしもんに出てくる樹教授並だ。シュールストレミングスホンオフェ

キビヤックという3大くさいものに加えて、くさや、納豆などの発酵食品、

さらに肉類・魚類 (当然くさいものばかり) もろもろを食べて、各食品の味や臭い、

ものによってはその食品のできる工程や歴史まで詳細に記している。

私も酒飲みであるので、わりとくさい食べ物は平気なほうだと思っていたが、

すみません、この本の中に書いてあるくささ5つ星レベル、いや、

ものによっては3つ星レベルでも無理。

どの食品であっても、文化・歴史が臭みに現れていて、

それが抑えられた加工食品は味気ない、という主張には頷けた。

 

BL小説では「若様のヨメ」/久我有加。 

若様のヨメ (角川ルビー文庫)

若様のヨメ (角川ルビー文庫)

 

 ルビー文庫に初登場ですな。無難に、軽く、王道から外れないルビー、逆に言えば

KADOKAWAらしいテンプレ路線に閉じ込めて個性を消すレーベルなので心配していたが、

関西弁・オトコマエ受・年下ワンコと久我さんの長所はそのままだったので安心した。

現代日本とは思えない、元藩主の子孫であり、いまだに地元で崇拝される攻めが

鬱陶しいし思い込み激しいし軽くストーカーだし、でいいとこなさげだが、

受けの出した条件に沿おうと地元に根ざしてコンサルティングをしているところが

あまりにご主人様に褒めてもらいたい健気ワンコすぎて楽しかった。

展開はご都合だが、読み捨て以下レベルの作品も多いルビーでは大健闘だろう。 

 

最後に、 BLコミックでは「色咲き」/四宮しの。 

色咲き (onBLUEコミックス)

色咲き (onBLUEコミックス)

 

いやあ、この人はハッピーエンドもいいんだけれど、ちょっと歪んでいるというか、

バッドエンドないしは心にひっかかりを残すアナザーエンドもいい。

一番好きなのは第四話の黒人と白人の差別がひっくり返る話かな!

性格が歪んでいるのは白人のほうかと思いきや、さらに歪んでいるのは黒人で、

精神が壊れた白人を慈しむように手元に置いてふたりきり、というところが

背筋が凍るこわさがあって、ぞくぞくする面白さだ。

BLがハッピーエンドじゃなきゃだめなんて誰が決めたんだろう。

もちろん幸せであることは素晴らしいし、大多数はハッピーエンドでいいだろう。

でも幸せの形は色々だ。世間に肯定される関係でなくても、前述の歪んだ2人はとても幸せだ。

こういう作品もあるからこそ、BLを読むのはやめられないのである。