収束しない寂しさ
ツムツムの新しいイベントが昨日からはじまっていた。
ビンゴカードはとっくにNo.11まで終わってしまったので
飽きていたのだが、ちょうどいいカンフル剤。
アプリのゲームは飽きさせないよう、お金を使わせるよう、
それでいてバランスを崩させないように調整するのは大変だろうなあ…。
ツムツムは非課金でも楽しめるありがたいアプリで感謝。
というか課金が必須なゲームはやらない。ストレスをなくすために
お金を払うのは、私のゲームの楽しみ方と相反するものである。
北森鴻という偉大な作家がなくなってしまったこと。
そして、明治時代に来日した暁英ことジョサイア・コンドルが
設計した「鹿鳴館」の謎を解くミステリーが未完となってしまったことが、
惜しい。本当にただひたすらに惜しい。
未完とはいえ、作者の綿密な取材による膨大な知識と、
想像力とが交わって、「明治維新」がどのようなものだったのか、
また、その時代の人はどのように生きねばならなかったのか、
ということが異邦人からの目線で鋭く描かれている。
面白すぎて、400ページなんて100ページに感じてしまうほど、
読み応えは抜群である。最後のピリオドまで読みたかった。
収束しない物語がこんなに寂しいものだなんて…ご冥福をお祈りします。
コンドルについての知識は「明治時代のすごい建築家」というくらいしか
なかったが、図書館で借りてきた↓も読んで認識を改めた。
日本建築界、ひいては近代日本への貢献は計り知れないと知り、
こちらにも畏敬の念を抱いた。しかしこちらの作品でも、
実際の建築物を建てたことのないコンドルがなぜ日本へ行ったのか、
鹿鳴館の建築様式の意図は何なのか、など、小説と重なる題材が
推測されていたりして興味深い。
明治時代末期から亡くなる直前まで、忘れ去られたかのように
表舞台に出てこない、というのも好奇心をそそられる。
……北森さんが降りてきて続きを書いてくれないものか。
2冊をクロスして読んで、そう思うばかりである。